2023年に第一子の息子を34週0日、1919gで出産しました。
妊娠初期にはバニシングツインや、絨毛膜下血腫による流産の危機を乗り越えましたが、26週で子宮頸管長が12㎜となり、1ヶ月間入院することに。
31週に退院しましたが34週0日に急に陣痛がきて出産しました。
現在、生後3ヶ月の息子は体重4000gを超えて赤ちゃんらしい体型になり、元気に育っています。
ママのプロフィール
出産時期 | 2023年9月 |
出産当時の年齢 | 36歳 |
妊娠期間 | 34週0日 |
少し小さい赤ちゃんを出産した原因・理由 | 突然の陣痛 (後に体質、または羊水過多の可能性と診断) |
出産病院種別 | 総合病院(周産期センター) |
単胎or多胎 | 単胎 |
分娩方法 | 経腟分娩 |
分娩所要時間 | 2時間12分 |
お子様のプロフィール
現在の年齢 | 0歳2ヶ月 |
性別 | 男 |
出生順位 | 第一子 |
出生体重 | 1,919g |
出生身長 | 44.0㎝ |
出生時の主な異常 | 新生児一過性多呼吸 |
NICU/GCU入院 | あり |
NICU/GCU入院期間 | 27日(NICU10日、GCU17日) |
退院の条件 | 妊娠週数で37週経過、かつ体重2500g以上 |
退院後の栄養方法 | 混合栄養 |
現在の主な異常 | NICU入院時に肺動脈狭窄症と診断されました。医師からは早産特有で心配のない雑音だから気にしなくていいと言われましたが、一番気になっていることです。 |
出産体験記
妊娠初期は不正出血が多く入院することも
妊娠初期は不正出血があり、出血があるたびに不安で病院に行っていました。
そしてあるとき胎嚢が2つ見え、双子であることが分かりました。
しかし、その後も出血は止まらないまま絨毛膜下血腫と診断され、胎児も1人しか心拍確認ができなくなってしまいました。
このままでは双子が全滅する恐れがあったため、3週間入院しました。
幸い1人は無事に成長し、血腫も思ったより早く落ち着いたため、そのときはこのまま順調に妊婦生活を送れるだろうと思っていました。
26週で再度入院
26週のときに、お腹の張りなどを何も感じないにもかかわらず出血が起こったため病院に行くと、子宮頸管長が12㎜しかないことがわかりました。
救急搬送されてそのまま入院となり、その日から張り止めの点滴(リトドリン)で様子を見ることに。
子宮頸管長は週2回計測し、27週は2~3㎝、28週は1.2㎝~3㎝、29週は2~3㎝、30週では2㎝と毎回長さが変化していました。
また、入院2日前の妊婦健診では、羊水の量が多いのが気になると言われていました。
「量が多いと危ないですか?」と聞くと、「それよりも無事に出産できることを考えて」と言われました。
救急搬送された後は、入院先での診察時にも毎回羊水の量を確認されました。
量が多いと言われていましたが胎児側に問題はなく、糖負荷検査も異常がなかったため、そのときは羊水の量が多い原因不明のままでした。
通ったことのない病院でいきなり入院することの寂しさ、もしかしたら赤ちゃんがすぐ産まれてきてしまうかもしれない不安も大きかったです。
切迫早産は予想以上につらく、妊婦生活を楽しむどころではなくなってしまいました。
31週で退院
30週のときに、担当医師から家に帰りたいかどうかを聞かれました。
急に入院になってしまったこと、MFICU(6人部屋で患者さんの入れ替わりは激しく、窓もありません)での生活でストレスがたまってしまったこと、点滴で血管がどんどんだめになっていき、数日で点滴を差し替えるような日々がきつくなってしまったこと、出産準備がまだ整っていないことから、できれば自宅安静に切り替えたいと伝えました。
そして、30週3日に退院に向けて点滴を外し、張り止めを内服に切り替えました。
その夜、張り返しというお腹の張りによる痛みが朝方まで起こったため、NSTをしたところ、弱い張りが頻繁に起こっていることがわかりました。
しかし、その後はNSTで数値が上がっていても、張りを感じることは全くありませんでした。
その後も点滴を外したまま内服を続け、子宮頸管長は2㎝をキープしていたため31週0日に退院となりました。
34週0日にいきなりの陣痛・出血・子宮口全開
目標にしていた34週を迎えることができ、安心した気持ちで過ごしていましたが、午後になると急にお尻が痛くなりました。
「もしかしてお昼ご飯を食べすぎたかな」と思っていたところ、1時間後に軽い腹痛も。
「いつもと違う感覚があったらすぐに病院に来て」と言われていましたが、「この程度の腹痛で病院に行ってもいいのかな」と悩みました。
とりあえず夫と病院に連絡して診察してもらうことにしましたが、病院へ向かう直前に、歩けないほどの腹痛と出血が起こってしまいました。
体感で言うと5~10分間隔で痛みがあったため、「お腹の赤ちゃんは大丈夫だろうか?もしかしてこれは陣痛?」とパニック状態になりました。
病院到着から30分で誕生
病院に着いたときには子宮口が全開になっており、「いつこんなに開いたんだろう」と驚きました。
痛みもひどかったため、とにかく赤ちゃんが苦しくならないような呼吸をしようと必死でした。
そして、病院に着いてから30分ほどで息子が誕生しました。
目標だった34週は迎えられたものの、早く産んでしまったことと、体重が2000gを超えていなかったことに対して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
子宮頸管が短かったせいか結果的には安産でしたが、子どもは産まれてすぐには産声を上げることができませんでした。
少し時間が経ってから産声を上げることができ、顔の横へ息子を運んできてもらいました。
しかし、「良かった…」と思ったのもつかの間、すぐにNICUに連れていかれたため、産まれてすぐに離れ離れとなる時間はとても寂しく、不安で仕方なかったです。
さらに、私は胎盤が剥がれ胎盤剥離術を受けたため、痛みに堪えるのにも必死で、分娩後も痛みや心配が尽きませんでした。
早産の原因は…
退院時に、担当医師から今回の早産の理由について説明を受けました。
きっかけは、羊水過多により子宮が臨月と同じ大きさになったこと。
さらに、胎盤に異常がなかったことから体質が原因の可能性があると、1ヶ月検診の際に追加で説明されました。
今回の早産や羊水過多が体質なのか偶然だったのかは、また妊娠してみないと分からないとも言われました。
赤ちゃんが入院中のママの体験談
離ればなれの生活
入院中にNICUに会いに行ったときはとても嬉しかったです。
しかし、初めての出産で、小さい我が子を抱っこすること、ミルクをあげることなど何もかもが初めてでした。
母親としてしっかりしなければいけないのにうまくできないこともあり、そのたびに母親としてだめなんじゃないかと落ち込むことがありました。
また、おくるみをしていないとうまく抱っこすることが難しい、皮膚が薄くデリケートなのについ体を強く拭いてしまう、途中で呼吸を止めてしまうため、ミルクを飲ませるときはモニターを確認しないといけないなど、「子育てってこんなに大変なのか」と思うことが多かったです。
体重が徐々に増えていったことが嬉しかった
毎日無事に生きてくれるだけで十分でしたが、やはり退院の条件をクリアして早く一緒に暮らしたいという思いがあったため、体重が徐々に増えていったことが一番嬉しかったです。
一時は体重が1700gまで減少してしまいましたが、毎週少しずつ増え、2000gを超えたときには、「ミルクをたくさん飲めるようになったんだ」、「退院の条件である37週で2500g以上まであと少しだ」と嬉しい気持ちでいっぱいでした。
はじめは管を通して飲んでいたミルクを口から飲めるようになったときも、とても感動しました。
育児中の体験談
完全母乳で育てたい思いが強かったものの、こだわるのはやめました
産まれる前に哺乳瓶とミルクを用意していましたが、完全母乳で育てたい思いが強かったため、哺乳瓶はほとんど使わないだろうと思っていました。
しかし、吸う力が弱いのかうまく直母ができず、助産師さんや看護師さんにやり方を教わったり見てもらったりしてもうまくできませんでした。
息子が入院していたときは、直母をしているママさんを見て羨ましい気持ちにもなりました。
退院後もなかなかうまくできず、ミルクをあげて搾乳をしてやっと一段落ついたと思ったら息子が泣いてしまう、ということが多かったです。
そのため、自分の時間や休む時間がなかなかとれず、気持ち的に余裕のない日々が続きました。
出産から2ヶ月経った頃には直母が上手になってきましたが、お互いにストレスになるのは良くないと思い、直母にこだわるのをやめました。
栄養についての考え方は家庭によってさまざまなので、そこまで気にしないようにしようと思いました。
隣で一緒に寝られることが嬉しかった
産まれてから1ヶ月近く離れ離れの生活をしていたので、子供の退院後、いざ自分で育児をするとなったときはママになった実感がわいてきて、お世話をすることがとても嬉しかったです。
特に嬉しかったのは隣で一緒に寝ることです。
泣いてなかなか寝てくれず、寝不足で大変なこともありますが、我が子の寝顔はとても可愛く、癒されて疲れも吹き飛びます。
男の子なのでいつまでママと一緒に寝てくれるかは分かりませんが、できるだけ長く一緒に寝られたら嬉しいなと思っています。
子どもの成長・発達記録
生後1ヶ月(修正0ヶ月):吐き戻しや排便に不安を感じることも
体重 | 2428g |
身長 | 48.0cm |
栄養方法 | 混合栄養 |
退院前はミルクを60ml飲んでいましたが、あるとき試しに80ml飲ませてみるとひどい吐き戻しをしてしまいました。
「80mlはまだ早かったかな」と、飲ませ過ぎたことに申し訳なさを感じました。
また、退院した日は排便がなく、「環境が変わったことでストレスを感じてしまったかな」と心配になりましたが、退院の翌日からは1日に数回出るようになり安心しました。
写真は退院して4日経った日。
入院していたときのようにミルクを飲んだあとはすぐに寝てしまいました。
生後2ヶ月(修正1ヶ月):ちょっと肉つきの良い体型に
体重 | 3562g |
身長 | 50.3cm |
栄養方法 | 混合栄養 |
体重は1ヶ月で1kg増え、ちょっと肉つきの良い体型に。
退院後の1ヶ月検診では、修正月齢なら正常範囲内の発育だと言われて安心しました。
ミルクは80ml飲めるようになり、退院時と比べると20mlも多く飲めるようになりました。
ただ、夕方は抱っこしないと泣き止まないことが増え、「何か感情が芽生えてきたのかな」と思いました。
生後3ヶ月(修正2ヶ月):ミルクを飲める量が増え、首の力も出てきた
体重 | 4800g |
身長 | 55.0cm |
栄養方法 | 混合栄養 |
退院時の倍である120mlのミルクを飲めるようになりました。
飲める量が増えると成長を感じます。
起きている時間も少しずつ長くなり、動くものに興味を持つようになってきました。
いつも右を向いていたのが正面や左も向くようになり、首の力も出てきました。
オムツのサイズも新生児からSサイズになり、ふにゃふにゃだった体がすでに懐かしく感じます。
お子さんへのメッセージ
産まれてきてくれてありがとう。
小さい体で産んでしまってごめんね。
毎日、頑張って成長していく姿にママも頑張ろうって励まされているよ。
これからも、たくさんの景色を一緒に見ていこうね。
パパとママにしてくれてありがとう。
2人の大切な宝物だよ。
少し小さい赤ちゃんを生んだママへ、一言メッセージ
早く産んでしまったことに対して後悔したり責めたりしてしまうかもしれません。
しかし、赤ちゃんはママさんの笑顔が何よりも大好きだと思うので、ママさんは前向きに赤ちゃんと過ごしてほしいです。
早産だと発達の目安など分からないことがたくさんあり、不安になるときもあると思いますが、大丈夫、1人ではありません。
一緒に頑張っていきましょう。
*本記事は、福井県ワクワクチャレンジコンテストによる支援金をもとに作成されています