30週4日 946g  羊水が少ない・胎児発育不全・妊娠高血圧症・胎児心拍の低下 サーヤさんの場合

プロフィール

在胎週数30週4日で、第一子の娘を緊急帝王切開で出産しました。

妊娠中期に、羊水が少なく胎児が発育不全であると指摘され、県立中央病院に転院。

転院先で妊娠高血圧症を併発していることがわかり入院しましたが、それから3週間後に胎児の心拍が下がって危険な状態となったため、出産となりました。

現在5歳になった娘は、周りの子よりも小さいながらも幼稚園で元気にお友だちと過ごしています。

ママのプロフィール

出産時期2018年3月
出産当時の年齢35歳
妊娠期間30週4日
少し小さい赤ちゃんを出産した原因羊水が少ない・胎児の発育不全・妊娠高血圧症・胎児心拍の低下
出産病院種別県立中央病院
単胎or多胎単胎
分娩方法帝王切開
分娩所要時間約1時間

お子様のプロフィール

現在の年齢5歳9ヶ月
性別
出生順位第一子
出生体重946g
出生身長34.2cm
出生時の主な異常酸素投与が必要でした。
NICU/GCU入院あり
NICU/GCU入院期間68日間
退院時の赤ちゃんの状態本来の出産予定日近くになり、体重2800g程に成長してから退院しました
直母ではうまく飲めず、搾乳して哺乳瓶で追加の授乳が必要でした
退院後の栄養方法完全母乳
現在の主な異常食物アレルギー、SGA性低身長症*

*SGA性低身長症とは、在胎週数における標準の身長・体重よりも小さく生まれ、2~3歳を過ぎても低身長のままである状態のこと。

出産体験記

妊娠中期以降、気になることが増えた

妊娠初期は順調で、赤ちゃんのエコー写真を見るたびに嬉しく思っていました。

仕事も普段通りにしていました。

しかし、中期に入った頃に赤ちゃんの育ちがよくないこと、羊水が少ないことを指摘されるようになりました。

その頃からお腹がよく張り、目の周りにキラキラしているような光が見えることもありました。*

はじめは何が起きているのかわからず仕事も普段通りにしていましたが、心配だったため週に1回程度の頻度で妊婦健診を受けていました。

また、私自身の血圧も少しずつ上昇していきました。

*妊娠高血圧症候群では、まれに目の前がチカチカするような症状が現れることがあります。

26週で妊娠高血圧症も判明し、MFICUに入院

夫と「うちの子はきっと大丈夫」と、お腹の子を信じながらも、あまり動き過ぎないように気をつけて過ごしていました。

しかし、当時通っていた産院から「早産の場合に赤ちゃんを救えないから、大きな病院へ転院して下さい」と言われ、転院することになりました。

そして、26週のときに転院先を受診すると、羊水が少ないことと、胎児の発育不全のほか、妊娠高血圧症であることもわかりました。

その日にMFICUに入院となり、毎日点滴をして過ごしました。

入院中は「私のお腹じゃなければ、この子は普通に生まれたのかもしれない」と胸が苦しくなり、たくさん泣いてしまいました。

看護師さんが何度も様子を見にきてくださり、「大丈夫、赤ちゃんがちょっと甘えん坊で、ママに早く会いたくなっただけだから」と、優しい声をかけてくれたことが嬉しかったです。

夫も「俺たちの子どもだから大丈夫」と、毎日仕事終わりにお見舞いに来て励ましてくれました。

胎児心拍の低下により緊急帝王切開で出産

30週3日の夜に、赤ちゃんの呼吸が苦しくなっていると告げられて別室に移動しました。

看護師さんから「頻繁にお腹張ってない?」と聞かれましたが、あまり感じることはありませんでした。

しかし、お腹が張るたびに赤ちゃんの呼吸や心拍が下がっており、「もうお腹から出してあげた方がいい。赤ちゃんが危険」だと言われました。

夜間で医師も看護師さんも少ないため、翌朝1番に緊急帝王切開をすることになりました。

朝になるまで何度も赤ちゃんの心拍の確認がなされ、私も寝ることができず泣いてばかりいました。

そして翌朝、医療スタッフが揃ってからの緊急帝王切開となりました。

「とにかく無事でいてほしい」

その想いばかりでした。

赤ちゃんが小さすぎるため、「産声を聞くことはできない静かなお産になるでしょう」と医師からは言われていたので、その覚悟で出産に臨みました。

しかし、実際は元気な産声を聞くことができ、その場にいた医師も看護師さんも「泣いたね!!」と、驚いていました。

私も産声は聞けないと思っていたので、泣き声が聞こえてとても嬉しく、安心したことを覚えています。

お腹の中ではほとんど育っていなかったため、「外に出た方がこの子は育つんだな」と、諦めのような希望のような、複雑な想いでNICUに送り出しました。

赤ちゃんが入院中のママの体験談

1人での搾乳がつらかった

自分だけが先に退院することと、赤ちゃんから離れることに不安ばかりでした。

入院中は看護師さんが搾乳を教えてくれましたが、退院後は家に帰っても赤ちゃんはおらず、そんな中で搾乳する日々。

搾乳機を使って3時間おきに搾乳を頑張りましたが、だんだん虚しさばかりが溢れてきました。

赤ちゃんが直接吸っていないためか、乳腺の奥の方がつまってしまい、乳腺炎等の母乳トラブルも多かったです。

とにかく、1人で搾乳する毎日がとてもつらかったです。

また、他のみんなは普通に赤ちゃんを産んで一緒に退院して母乳をあげているのに、私だけ赤ちゃんが家にいない…。

そんな悩みを誰とも共有できないまま、それでも頑張るしかありませんでした。

毎日NICUに通い、赤ちゃんに会うことだけが私の唯一の救いでした。

成長が嬉しかった

赤ちゃんが少しずつ大きくなり、なんとなくですが目が合ったり、表情が変わったりするたびに嬉しさを感じました。

生後7日目に点滴が全て外れたタイミングで初めてカンガルーケアをさせていただきました。

初めて我が子を抱っこさせてもらえたときは、我が子の温かみが愛おしくてたまらなかったです。

そのときは957gでしたが、その後体重が1000gを超えた時も大喜びしました!

また、担当の看護師さんが、「今日はこんな様子でしたよ!!」と教えてくれたり、「この子は本当にかわいい!!」と褒めてくれたり、私がいない間も愛情をたっぷり注いで見守ってくださっていることが嬉しく、感謝しかありませんでした。

日々の記録や、看護師さんがとってくれた手形・足形は今でも大切に保管しています。

育児中の体験談

周りの子よりも小さい我が子

予定より早く生まれ、なおかつ5月生まれの予定が3月生まれになったことで学年がひとつ上がってしまったため、とにかく不安でした。

どう考えても周りの子よりもひと回り小さく、3歳で幼稚園に入園したときは、他の子の大きさに驚きを隠せませんでした。

行事でも、我が子には難しそうな内容を他の子は難なくこなしていることがありました。

それでも、「小さいことはこの子の特性。かわいいじゃない!!」と受け止められるようになったのは、フォローアップで通っていた病院でSGA性低身長症という診断が出た頃でした。

「周りの子よりも小さい事実はいつになっても変わらない」「可哀想に。大きく産んであげられたら…」と自分を責めた日もありましたが、ずっとそんな想いで接するのは違う気がしたのです。

「大丈夫。ちょっと小さいだけ」「そのうちきっと追いつけるし、あなたはステキな子!!」と、我が子が自信を持って生きていけるように笑顔で接してあげたいと思えるようになりました。

少しずつでも成長していることが嬉しい

発達は2ヶ月遅い状態でしたが、2ヶ月に一度、病院での発達フォローがあり安心でした。

小さな不安でも相談できる場所があるというのは、とても心強かったです。(今でも半年に一度受診しています。)

大きな病気もなく、他の子に比べれば発達はとてもゆっくりでしたが、少しずつ成長している姿を医師や看護師さん、リハビリの先生方と確認できて嬉しかったです。

また、私たち夫婦の両親にとって初孫だったので、とてもかわいがってもらえました。

どんなに小さくても「かわいいね」と言ってもらえると嬉しかったです。

子どもの成長・発達に関する情報

生後1ヶ月(修正マイナス1ヶ月):ふっくらと赤ちゃんらしく成長

体重1690g
身長39.2cm
栄養方法混合栄養

特に問題が起きることもなく、体重も順調に増えて1700g近くなりました。

身体もふっくらし始め、顔も赤ちゃんらしいぷっくりほっぺになってきました。

生まれたての頃はあまりにも小さくて、正直「本当に人間の赤ちゃんなのだろうか(鳥の赤ちゃんとか、動物の赤ちゃんに見えなくもない)」と感じたこともありました。

しかし、順調に育つことで表情も生まれ始め、たまに笑顔も見られるようになり、とても嬉しかったです。

また、退院に向けて母乳育児・沐浴・オムツ替えなどの練習も始まるとの説明を受けて、やっとお世話ができる!一緒に帰れる日が来そうだ!と、希望を持てました。

生後10ヶ月(修正8ヶ月):うつ伏せ、ずりばい、お座りの安定

体重6435g
身長64cm
栄養方法母乳・離乳食初期

病院のリハビリの先生からは、うつ伏せを練習するようにと言われ続け何度も挑戦しましたが、とにかくうつ伏せが大嫌いで、うつ伏せにすると泣いてばかりでした。

うつ伏せから仰向けになるのはとても上手でしたが、絶対にうつ伏せには戻らないという頑固さ(笑)

かなり大変でしたが、いつからかうつ伏せでいても泣かなくなり、ずりばいも始まりました。

同時にお座りも安定し始めました。

なんとなくですが「パパパパ…」「ママママ…」という言葉のようなものが出てきて、もうすぐ「ママ!」と呼んでもらえるかもと、ワクワクしていたのを覚えています。

5歳10ヶ月(修正5歳8ヶ月):現在は元気に幼稚園に通っています

体重14.3kg
身長100.5cm
栄養方法幼児食

離乳食初期の段階で卵アレルギー、3歳でピーナッツアレルギーの発覚、SGA性低身長の診断も出ました。

一方で、3歳を過ぎてから、県立中央病院でのフォロー受診は半年に一度のペースになりました。

幼稚園に入園したのも3歳のとき、なかなか慣れず、毎朝泣き続けること約2年半。

年長の秋にやっと泣かずに幼稚園に行けるようになったほどの甘えん坊さんです。

また、3歳の時に妹も生まれ、今では優しいお姉ちゃんです。

お家のお手伝いもたくさんしてくれるし、「ママ大丈夫?」と、ときには心配してくれることもあります。

今でも同じ学年の子と比べてひと回り小さいですが、元気に幼稚園に通ってくれています。

お子さんへのメッセージ

ママとパパの子どもとして生まれてきてくれてありがとう。

あなたがいるからこそ私たちの人生は豊かになり、幸せをたくさんもらっています。

いつも優しいお姉ちゃんもしてくれて、お手伝いもたくさんしてくれて、あなたの笑顔が見られるだけで幸せです。

これからも笑顔いっぱい過ごせますように。

大好きだよ!!

少し小さい赤ちゃんを生んだママへ、一言メッセージ

私のせいで小さく産んでしまった。

きっと不安や悩みが多いかと思います。

我が子の心配もたくさんされていることでしょう。

そんなときは、いろんな方に相談し、頼って下さい。

医師も看護師さんも聞いて下さいますし、実は自分と同じ境遇の人は思っていたよりもいて、悩みを共有し、ホッとすることがあるかもしれません。

少し小さい事実は消えませんし、我が子は大丈夫かな…という不安や悩みを完全になくすことはできませんが、それでも私は、毎日元気に走り回り、笑顔いっぱいの姿が見られて幸せです。

小さいことがかわいらしいと思えるようになってきています。

一人一人成長のスピードは違いますが、他の子と比べるのではなく、過去の我が子と現在の我が子の成長を比べ、喜びに変えていただけたらと思います。

「うちの子、いつの間にかひらがながスイスイ読めるようになりましたよー♪すごいでしょ!!」なんて、一緒に親バカしましょう!!

娘の成長が、少しでも皆さまに元気を与えるきっかけとなれば幸いです。

毎日育児お疲れ様です!!